2003年作品
Music
- Suspeita
- Sertão
- Sereno
- Espraiado
- Música Profissional
- Chorinho B
- Bambuí
- Bosco
- Aqui Dá Tudo Certo
- Seu Dario
- São Pedro da Aldeia
- Afro
まず最初に言っておこう。このアルバムは素晴らしいので、是非にも聴いてみてもらいたい。ワールド・ミュージックを聴く人なら、必ず聴くべきアルバムである。以上終り。それだけで良い。
が、それでは紹介にならないので、このアルバムについて少しく記してみることにしたい。
表題がアフロ・ボッサとなっているが、いわゆるボサノバを期待して購入すると期待外れになるだろう。このアルバムを聴くと、ラテンの要素もボサノバの要素も感じるけれども、どれとも違う彼ら独自の音楽に昇華していると言ってよいだろう。
イパネマスはウィルソン・ダス・ネヴィス(Wilson das Neves)とネコ(Neco)のグループ。ウィルソンはパーカッショニスト。ネコはギタリストだ。
Wikipediaの記述によると、ウィルソン・ダス・ネヴィスは重要なスタジオ・ミュージシャンでサラ・ヴォーン、トゥーツ・シールマンス、エリス・レジーナと共演しているようだ。Wikipediaには、もっとたくさんのミュージシャンと共演したと書かれているが、ここでは私が知っているミュージシャンだけをピックアップしたのである。いやはや、こんな大物と共演しているのなら、彼の実力は折り紙付きというものだ。
ネコのことは良く判らないのだが、同様に素晴らしいスタジオ・ミュージシャンだと勝手に思っている。
彼らは、Os Ipanemasの名で1964年に最初のアルバムを出し、残念ながらその後は活動を停止してしまった。二枚目のアルバム「The Return of the Ipanemas」を発売したのが2001年。そして、私の最高に気に入っているこの「Afro Bossa」を発売したのが2003年である。この活動休止期間の間は、二人とも先に挙げた大御所達のためにプレイしていたのだろう。
長すぎる活動休止期間が惜しまれるところである。
あのブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ( Buena Vista Social Club)のアルバムと映画の発売、公開が1990年代の最後の数年だから、イパネマスの活動再開も彼ら老ミュージシャンたちの活躍に触発されてのことだったのかも知れない。
スタジオ・ミュージシャンとして、それだけのキャリアを重ねた彼らが録音したアルバムだから、特定のジャンルに収まらないのも無理はない。
再結成後というべきか活動再開後というべきかは分からないのだが、イパネマスは2001年以来数枚のアルバムを発表しているのだが、私はこのアルバムが最も好みである。中でも、打楽器の面白みを最高に楽しめる最後の曲「Afro」が秀逸である。キューバの音楽を聴いていると、アフリカ土着の音楽そのものに聞える楽曲に触れることがある。この曲はそれらともまた違うアプローチなのだが、しかししっかりとアフロになっている。より洗練されていると言うべきだろうか。ブラジルの民族楽器ビリンバウの響きが楽しめる「Espraiado」も素晴らしい。独特の疾走感のある曲調だ。
その他の曲もどれも高い水準の曲ばかりで、流して聴くとあっという間にアルバムを聴き終えてしまう。凄いアルバムである。
この記事を書くためにAmazonで調べていたら、このグループの最初の作品「Os Ipanemas」が販売されているのを見つけて購入してしまった。最近、Amazon Music Unlimitedで音楽を聴くことが多くなってCDを買う枚数が激減したのだが、最近また増え始めている。このウェブ・ページを書き始めたからかな。