2020年作品
これはAmazon Music Unlimitedで見付けたアルバム。Amazon Musicを開いて、ホーム画面のおすすめを何の気なしに聴いてみたら気に入ってしまい、最近はこのアルバムを毎日のように聴いている。そして、ULTRA HDということで、CDよりも高音質で聴くことができるのも気に入っている。
私は、子供の頃から音楽なしでは過せないほどの音楽好きでだったのだが、ジャズを聴き始めたのが遅く、さらには好きなミュージシャンばかり集中的に聴く性格なので、エディー・ヘンダーソンはこれまで聴いたことがなかったのである。私はハード・ロック好きのギター少年だったのである。エディー・ヘンダーソンは1940年の生まれで、ハービー・ハンコックのグループで演奏していたこともあるようだから、いろいろなジャズをやりつくした人のようだ。一時期ハービー・ハンコックばかり聴いていた時期があるから、そうとは知らずに彼の演奏を聴いたことがあるはずである。
このアルバムのサウンドは典型的なジャズと言ってよいだろう。非常に洗練されていて、リラックスして聴ける。リズミカルな曲もしっとりとした曲もあって、いつの間にかアルバム最後まで聴いてしまうほどだ。このアルバムでピアノを弾いているケニー・バロンは昔から多数の一流音楽家と共演してきた強者(つわもの)で、このアルバムで聴けるピアノは超一流。このピアノとトランペットとの組合せが私の好みである。
Music
- Shuffle and Deal (Eddie Henderson)
- Flight Path (Kenny Barron)
- Over the Rainbow (Harold Arlen / Yip Harburg)
- By Any Means (Cava Menzies)
- Cook’s Bay (Kenny Barron)
- It Might as Well Be Spring (Richard Rodgers / Oscar Hammerstein II)
- Boom (Natsuko Henderson)
- God Bless the Child (Billie Holiday & Arthur Herzog Jr.)
- Burnin’ (Donald Harrison)
- Smile (Charlie Chaplin)
アルバムリーダーはエディー・ヘンダーソンだが、ケニー・バロンの曲が2曲、ドナルド・ハリソンの曲が1曲含まれていて、選曲のバランスも良いと思う。私は、3曲目のOver the Rainbowや8曲目のGod Bless the Childのようなゆっくりしたテンポの曲が好きだ。ここで聴ける、ケニー・バロンのピアノはとても繊細で美しい。
Musicians
- Eddie Henderson (Trumpet)
- Donald Harrison (Alto Saxophone)
- Kenny Barron (Piano)
- Gerald Cannon (Bass)
- Mike Clark (Drums)
Note
Recorded live on December 5, 2019 at Sear Sound Studio C, New York, NY.
上の表現を見て最初は、いわゆるライブ・レコーディングなのかと思ったのだが、どうも違うようだ。観客を入れてのレコーディングという意味ではなく、スタジオでの一発収録ということなのだろう。Sear Sound Studioというのは、調べてみれば判るが、観客など入る余地のない、単なるスタジオなのである。
つまり、このNoteの意味はスタジオでの一発録音を言っているのだろう。考えてみれば、それはジャズのアルバムでは珍しいことではない。ジャズという音楽は、再現することのできない演奏(アドリブ)を集めて出来上がっているのだから。